味噌風味の和風ローストチキンもち米詰め 鈴木アキラ レシピ監修

ダッチオーヴンを購入して最初にローストチキンをしたという人は多い。鶏1羽を丸ごと焼き上げるという豪快さや、仕上がりをナイフで切り分けるというのもなかなかワイルドだから、ギャラリーの受けもたいへんいい。
料理をする側にとっても、ビギナーから中上級者まで楽しめる奥の深い料理でもある。
ローストチキンは「オーヴン(オーブン)料理」と呼ばれる分野に入り、ダッチオーヴンの得意とする料理のひとつだが、煮込み料理などに比べると、実はけっこう熟練と経験を要する。ビギナーはダッチオーヴンに入るギリギリの大きな鶏を焼こうとして、必ずと言っていいほど焦がす。上手に焼き上げるためには鶏とダッチオーヴンのサイズを見極めたり、上下の火の強さを加減したり、また、詰め物はするのかしないのかといった問題など、気を配らなければいけないことがたくさんあるからだ。逆に言うとそれが楽しいのだけれど。
今回行なっている「味噌風味の和風ローストチキン、餅米詰め」は敷き網を使って下に水を張り、最初はその蒸気で蒸し上げるから食材に中まで熱が通りやすく「外は焦げて中は生焼け」という失敗がない。中に詰める米も餅米を使っているから蒸した状態でもおいしく炊きあがり、鶏の脂を吸ってモチモチネットリの濃厚な「おこわ」状態になる。
というわけで、ビギナーにもオススメのローストチキンなのだ。なによりも、味噌の焼けた香りと味は日本人にとってストライクど真ん中でしょ。
材料
・鶏1羽
・味噌大さじ4~5
・みりん大さじ1
・餅米250~300cc
・タマネギ3個
・ジャガイモ2個
・ニンジン1/2本
・サラダオイル大さじ1
・塩少々
・コショウ少々
・爪楊枝 3~4本
作り方
・餅米は洗って1~2時間水に浸しておく
・鶏はおなかの中を流水でよく洗っておく
・ジャガイモは皮付きのまま、よく洗っておく
・ダッチオーヴンを乗せる台は水平出しをきちんとしておく
1)みじん切りにしたタマネギ(1個分)とニンジンをサラダオイルで炒め、塩とコショウで軽く味付ける。炒める際には強火にせず、じっくり炒め、決して焦がさないこと。
2)水に浸してあった餅米と(1)を混ぜ合わせて鶏のおなかの中にパンパンに詰め込む。鶏はあらかじめ首側を爪楊枝で留めて詰め物があふれないようにしておくこと。
3)詰め終わったらお尻側も爪楊枝で縫い留める。鶏の皮というのは意外と丈夫で簡単には縫いにくいが、爪楊枝をキリのように回転させながら刺し込むと刺さりやすい。
4)味噌とみりんを練り合わせる。僕は赤味噌を使っているが、麹味噌、白味噌でもまったく問題ない。色々な味噌で試してみて自分の好みを探そう。
5)鶏全体に(4)をタップリ塗り込む。手羽や脚の付け根などにも丁寧に。後で付け合わせのタマネギとジャガイモに塗る分は残しておくこと。
6)ダッチオーヴンの底に敷き網を敷いて鶏を置き、敷き網ギリギリまで水を入れる。下準備で「水平出しをきちんとすること」と書いたのはこのためだ。
7)ジャガイモとタマネギは皮付きのまま半分に切って残りの(4)を塗り、鶏の周りに置く。当然だが、味噌を塗った面は上に向けること。
8)ダッチオーヴンの上下から加熱する。蒸気がフタの間から噴き出すまで上下とも中火。ダッチオーブンの底に入れた水がなくなって、蒸気が出なくなったら、その後はずっと弱火でローストする。
9)時々フタを開けて焼け具合をチェックする。付け合わせの野菜に熱が通り、味噌の表面がこんがり焦げたら出来上がり。半分に割って、肉と中の餅米を混ぜ合わせながら食べる。
ワンポイント

・ロースト料理、オーヴン料理の際には焼きたい食材の一回り大きなダッチオーヴンを使い、食材と鍋壁面、フタの間に充分な間隔を取ること。ボリュームのある食材の場合はディープモデルを使うと失敗が少ない。
・底は直接食材と鍋が触れるところなので最も焦げやすい。ロースト料理、オーヴン料理の場合、敷き網を使って食材を浮かせるといい。
・料理にもよるが、敷き網の下に少量の水を張っておくと蒸し焼きになって熱が通りやすい。そのためにはきちんとした水平出しが肝心。
・鶏に塗りつける味噌に砂糖を加えてもいいが、更に焦げやすくなるので注意が必要。
・味噌に七味トウガラシを混ぜ込んでピリ辛味噌風味にするのもいい。
・餅米に混ぜ込む具材には、キノコや季節の野菜を加えるのもいい。

レシピ監修

鈴木アキラ

アウトドアライター。アウトドア雑誌やキャンピングカー雑誌、自動車雑誌等に寄稿。特に野外料理系の仕事が多い。アウトドアイベントの講師をはじめ、テレビやラジオの仕事も多く、ラジオ番組「電話子供相談室」の回答者にもなったりもするが、家にはテレビがない生活。
青森育ちでネイティブに東北弁を使いこなすほか、沖縄好きが高じてウチナーグチ(沖縄方言)もオバアと会話できるほどに。田舎のオバアチャンたちに郷土料理の作り方を教わるのが大好き。
「野外料理超簡単レシピ555」「キャンプで活躍! ナイフ・ナタ・斧の使い方」「これだけは知っておきたい サバイバル術食入門」「燻製&保存食作り入門」(いずれも山と渓谷社)など著書多数

今回使用した製品
  • キャンプオーヴン 12インチ Deep

    キャンプ用の脚付きのダッチオーヴンです。フタには炭を乗せられるようにふちが付いていてローストビーフやデザートの上火調整も可能です。12インチモデルより少し深くなってます。

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