ローストハム 長野修平 レシピ監修

豚ロースのブロック肉で作るハム。一般的なロースハムはソミュール液というハーブ塩水などで3〜4日間10℃前後の温度で漬け込み、80℃くらいのお湯で茹でる。それを少し野蛮に仕上げるのがこのローストハムということになる。丁寧な液漬けは簡略化してハーブ塩をまぶすだけ。茹でるのはやめてダッチオーブンでローストしながら仕上げてしまうので保存性も増す。出来上がりの見た目も味もワイルドなハムが堪能できる。
材料
豚ロース肉ブロック 2キログラム
漬け込みブレンド塩
海塩 80g
三温糖 40g
黒胡椒ホール12粒
赤唐辛子 2本
ローリエ 2枚
ニンニク 1片
整形用タコ糸 約2m
作り方
※漬け込み
まず、ニンニクと黒胡椒はナイフの腹で潰してから粗切りに。
その他のブレンド塩の材料と良く混ぜ合わせる。
ブレンド塩を肉へまぶし、密閉ビニール袋などへ入れて空気を抜いて口を閉じる。
そのまま4日間15℃前後の常温で寝かす。
1. 4日間漬け込んだ肉をタコ糸で縛り形を安定させる。まずは筒肉の片側から糸を回す。糸端はコイル状に3回よじって止める。
2. 1cmくらいの間隔で糸を巻き進める。強すぎず弱すぎずの一定の力で巻く。中程で漬け込みに使ったローリエや唐辛子を一緒に巻き込む。最後の糸橋は巻いた糸数本へくぐらせて引き止めるだけでいい。
3. プレヒートしたキャンプオーブン14インチへ、肉の脂身側を下にして入れる。
4. 焦げ目がついてきたら肉を回し全部の面へ焼き色をつける。
5. 湯を2㎝ほどの深さまで注ぎ蓋をする。そのまま中火〜弱火でスチームロースト。
6. 肉の中心温度が65℃になるまでスチームロースト。時間は約1時間ほど。
7. ビニール袋へ入れ空気を抜いて口を締める。
8. そのまま流水に浸し一気に中心まで冷やす。近くに清流の川があると最適。
9. 包丁を前後に幾度も押し引きしながら薄切りにするとハムらしい食感と味が楽しめる。
10. しっかりと中まで冷やしてからスライスすると、中はほんのりピンクのハムらしい色に仕上がる。
ワンポイント

ワンポイント
・漬け込んで2日目くらいに袋を揉んだり、袋の上下を替えたりすると満遍なく浸かる。
・漬け込んだ袋入りの肉はクーラーBOXに入れ保冷剤などを入れて温度管理すると外気温に影響されにくい。
・スチームローストした後に残る煮汁やラードは様々な料理にも使える。湯を注ぎそのままスープにもなる。
・出来上がったローストハムは、一晩冷蔵庫などで休ませるとピンク色の発色が良くなり、さらにしっとりとした食感に生まれ変わる。
・保存する場合はビニール袋などに空気を抜いて入れ冷蔵庫へ。1週間くらいまでが美味しい目安。
・完成して冷やした後、焚き火上に吊るしてスモークをすると更に美味しく保存性も上がる。

レシピ監修

長野修平

クラフト作家・焚火&野外料理人

NATURE WORKS 代表

北海道苫小牧の山菜料理店に生まれ、幼いころから北の原野で山菜取りを手伝い、調理場では刃物を握って遊んでいた。そんな記憶を辿るように、自然と刃物と共にあるアウトドアと暮らしを実践。自然の素材やリユース材でアウトドアツールから暮らしの道具までも作り、その醍醐味と奥底にあるメッセージをイベントやワークショップ、SNSや地上メディアで伝える。

FACEBOOK:https://www.facebook.com/syuhei.nagano

Twitter:https://twitter.com/syuheinagano

今回使用した製品
  • キャンプオーヴン 12インチ

    キャンプ用の脚付きのダッチオーヴンです。フタには炭を乗せられるようにふちが付いていてローストビーフやデザートの上火調整も可能です。

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