豚カタロースのワイルドリーフロースト 長野修平 レシピ監修

野生草木の葉〝ワイルドリーフ〟を野山で採取。その葉っぱで大きな豚の塊肉を包み込みダッチオーブンの中へ。そのまま焚き火にかけてローストする。ポリネシア文化圏を始めとする熱帯地方などではタロイモや魚、丸鶏や子豚丸ごとをバナナの葉で包み、地面の穴に入れてその上へ熾火を載せてさらに土をかぶせて蒸し焼きにする食文化が昔からある。それらを手軽にできる様にアレンジしたのがこのダッチオーブンと葉っぱを使ったローストだと言えよう。包んだ葉の焦げた香ばしさと葉の水分を纏ったジューシーで柔らかい肉。ワイルドリーフの野趣溢れる風味とその薬効効果も含んだローストポークの出来上がりとなる。
材料
豚カタロース ブロック2kg
山ウドの葉 10葉茎分くらい
塩 適宜
コショウ 適宜
作り方
1. 山ウドの葉茎を10本ほど採取。主茎から枝分かれしたように出る葉茎を元のあたりで切って取る。
★山ウド以外で、見つけやすく採取しやすいロースト用の葉茎
①ホウの木の葉
②クズの葉
③カキの木の葉
④ヨモギの葉
⑤フキの葉
2. 最初にローストに使用するキャンプオーブン12インチディープの底へウドの葉茎の硬い茎部分を敷き詰め、さらに葉っぱを2㎝ほどの厚みに敷く。
3. ブロック肉へ表面が白くなるくらいの塩とたっぷりのコショウをまぶしながら脂身側が下になる様に敷いた葉の上へ置く。
4. ダッチオーブンと肉の隙間へぎっしりと平均的にウドの葉を詰め込んでいく。
5. 最後は上にもたっぷりと葉を載せ、蓋をする。熾火の上へ置き、蓋の上からも加熱。下火1に対し上火4くらいの火加減で約1時間半ロースト。
6. 蓋を開けて上の葉が黒く炭化した状態がロースト完了の一つの目安となる。
7. 黒く炭化した葉の下は茶緑色の蒸し煮した状態の葉で、その下にローストされた豚カタロースが現れる。
8. カッティングボードに載せナイフで厚さ8mm前後にスライス。中心がほんのりピンクがかっているのが最良のロースト状態。肉に張り付いたウドの葉はとろける様な柔らかさと肉の旨味で極上の付け合わせ副菜となる。
ワンポイント

ワンポイント
・火加減は最初の20分ほどは強火、中盤は中火に、最後の20分ほどは鎮火した余熱の状態で行うと良い。
・豚ブロック肉の火の通り加減が不安な場合は肉温度計で確認。温度計を肉の中心部へ刺し63℃以上でそのまま3以上加熱が国の定める豚肉の加熱基準。
・ローストしたそのままの味のほか一味やマスタード、山椒やレモン、タバスコやハバネロソースなどお好みのスパイスや味で楽しむのもいい。

レシピ監修

長野修平

クラフト作家・焚火&野外料理人

NATURE WORKS 代表

北海道苫小牧の山菜料理店に生まれ、幼いころから北の原野で山菜取りを手伝い、調理場では刃物を握って遊んでいた。そんな記憶を辿るように、自然と刃物と共にあるアウトドアと暮らしを実践。自然の素材やリユース材でアウトドアツールから暮らしの道具までも作り、その醍醐味と奥底にあるメッセージをイベントやワークショップ、SNSや地上メディアで伝える。

FACEBOOK:https://www.facebook.com/syuhei.nagano

Twitter:https://twitter.com/syuheinagano

今回使用した製品
  • キャンプオーヴン 12インチ Deep

    キャンプ用の脚付きのダッチオーヴンです。フタには炭を乗せられるようにふちが付いていてローストビーフやデザートの上火調整も可能です。12インチモデルより少し深くなってます。

    商品情報はこちら